株式会社サンクスシステムズ

ゼロから作らないシステム開発|品質を作り込んだ共通ベースという考え方

ゼロから作らないシステム開発|品質を作り込んだ共通ベースという考え方

2026.08.31
コラム

「システム開発は高い。でも安く作ると壊れやすい」——多くの経営者の方が抱いている印象だと思います。実際、格安で作ったシステムが数年で使い物にならなくなり、作り直しになったという話は珍しくありません。

価格と品質は本当に両立できないのでしょうか。当社の答えは「ゼロから作らなければ、両立できる」です。

この記事では、当社のすべてのWebシステムの土台になっている「品質を作り込んだ共通ベース」についてご説明します。

ゼロから作らない、という品質戦略

家を建てるとき、基礎工事を毎回発明する工務店はありません。実績のある工法で基礎を打ち、その上に施主の希望の家を建てます。システム開発も同じです。

どんな業務システムにも共通して必要な機能——ログイン、権限管理、エラー処理、バックアップなど——を案件のたびに一から作っていては、時間もかかりますし、作るたびに品質がばらつきます。

当社は、こうした共通部分をあらかじめ徹底的に品質向上させたベースとして整備し、その上にお客様ごとのご希望の仕様を構築しています。お客様にお支払いいただく費用の大半が、お客様固有の機能づくりに使われる構造です。

ベースに作り込んである6つのこと

1. 認証・権限管理

ログインの仕組みと、「誰がどの画面を見られるか・どの操作をできるか」の管理機能が最初から組み込まれています。「事務員は入力まで、承認は管理者だけ」といった業務ルールを、安全が確認済みの仕組みの上で設定できます。認証は攻撃者に最も狙われる部分であり、ここを毎回手作りしないことが安全性に直結します。

2. エラー処理とログの標準化

システムに不具合はつきものです。大事なのは、起きたときにすぐ原因を特定できること。当社のベースは、エラーの扱い方と動作記録(ログ)の残し方を標準化してあり、「なんだか調子が悪い」というご連絡に対しても、記録をたどって素早く原因に到達できます。

3. 自動テストの整備

機能を追加・修正したとき、「直したところは動くが、別の場所が壊れた」という事故を防ぐため、プログラムを自動で検査するテストの仕組みを整備しています。納品して終わりではなく、その後の改修を安全に続けられることが、長く使うシステムでは重要です。

4. セキュリティ対策

SQLインジェクション(データベースを狙う代表的な攻撃)をはじめとする、Webシステムの定番の攻撃手口への対策をベースの段階で織り込んでいます。セキュリティは「あとから足す」ものではなく「最初から入っている」べきものです。

5. 監視を前提とした作り(Zabbix)

当社は自社で監視ツール「Zabbix」による監視基盤を運用しており、システムはこの監視と組み合わせる前提で作られています。サーバーの異常や停止をいち早く検知する「見守り付き」の運用が可能です。お客様が異常に気づいて連絡をくださる前に、こちらが気づく体制を目指しています。

6. バックアップの標準装備

業務データは会社の資産です。ベースにはバックアップの仕組みが標準で組み込まれており、万一の際もデータを復旧できる備えがあります。「バックアップは別料金のオプション」とは考えていません。

この仕組みが、費用と期間にどう効くか

  • 開発期間が短くなる——土台部分を作る時間がかからないため、その分早く、お客様固有の機能開発に入れます
  • 費用が読める——共通部分の品質確認が済んでいるので、見積りのぶれが小さくなります
  • 初日から一定の品質——小規模な案件でも、認証・セキュリティ・バックアップは磨き込んだ同じ土台です

日立グループでの30年で学んだこと

私は日立グループのIT企業で30年間、システム開発に携わってきました。数々のトラブル対応を経験して思い知ったのは、深刻な問題の多くは派手な新機能ではなく、土台の作りの甘さから起きるということです。エラーの記録が残っていない、権限管理が場当たり的、バックアップが実は取れていなかった——。

だからこそ独立した今、土台にいちばん手をかけています。表からは見えない部分ですが、5年後・10年後の安心はここで決まります。

この土台の上で作った開発事例

まとめ

「安かろう悪かろう」を避ける鍵は、ゼロから作らないことです。品質を作り込んだ共通ベースの上に構築するからこそ、小さな会社への発注でも、認証・セキュリティ・監視・バックアップまで揃った品質を、現実的な費用で手に入れていただけます。

当社の技術選定の全体像は「Webシステム開発の標準構成」でご紹介しています。あわせてご覧ください。


この記事を書いた人

川島 敏英(株式会社サンクスシステムズ 代表)
1988年から2017年まで日立グループのIT企業でシステム開発に従事。約30年の経験を生かし、
現在は神奈川県川崎市で中小企業・個人事業主向けのWebシステム開発を、要件定義から運用まで一人で一貫対応しています。

これまでの開発事例は 制作実績 でご紹介しています。

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