ゼロから作らないシステム開発|品質を作り込んだ共通ベースという考え方
ゼロから作らないシステム開発|品質を作り込んだ共通ベースという考え方
「システム開発は高い。でも安く作ると壊れやすい」——多くの経営者の方が抱いている印象だと思います。実際、格安で作ったシステムが数年で使い物にならなくなり、作り直しになったという話は珍しくありません。
価格と品質は本当に両立できないのでしょうか。当社の答えは「ゼロから作らなければ、両立できる」です。
この記事では、当社のすべてのWebシステムの土台になっている「品質を作り込んだ共通ベース」についてご説明します。
ゼロから作らない、という品質戦略
家を建てるとき、基礎工事を毎回発明する工務店はありません。実績のある工法で基礎を打ち、その上に施主の希望の家を建てます。システム開発も同じです。
どんな業務システムにも共通して必要な機能——ログイン、権限管理、エラー処理、バックアップなど——を案件のたびに一から作っていては、時間もかかりますし、作るたびに品質がばらつきます。
当社は、こうした共通部分をあらかじめ徹底的に品質向上させたベースとして整備し、その上にお客様ごとのご希望の仕様を構築しています。お客様にお支払いいただく費用の大半が、お客様固有の機能づくりに使われる構造です。
ベースに作り込んである6つのこと
1. 認証・権限管理
ログインの仕組みと、「誰がどの画面を見られるか・どの操作をできるか」の管理機能が最初から組み込まれています。「事務員は入力まで、承認は管理者だけ」といった業務ルールを、安全が確認済みの仕組みの上で設定できます。認証は攻撃者に最も狙われる部分であり、ここを毎回手作りしないことが安全性に直結します。
2. エラー処理とログの標準化
システムに不具合はつきものです。大事なのは、起きたときにすぐ原因を特定できること。当社のベースは、エラーの扱い方と動作記録(ログ)の残し方を標準化してあり、「なんだか調子が悪い」というご連絡に対しても、記録をたどって素早く原因に到達できます。
3. 自動テストの整備
機能を追加・修正したとき、「直したところは動くが、別の場所が壊れた」という事故を防ぐため、プログラムを自動で検査するテストの仕組みを整備しています。納品して終わりではなく、その後の改修を安全に続けられることが、長く使うシステムでは重要です。
4. セキュリティ対策
SQLインジェクション(データベースを狙う代表的な攻撃)をはじめとする、Webシステムの定番の攻撃手口への対策をベースの段階で織り込んでいます。セキュリティは「あとから足す」ものではなく「最初から入っている」べきものです。
5. 監視を前提とした作り(Zabbix)
当社は自社で監視ツール「Zabbix」による監視基盤を運用しており、システムはこの監視と組み合わせる前提で作られています。サーバーの異常や停止をいち早く検知する「見守り付き」の運用が可能です。お客様が異常に気づいて連絡をくださる前に、こちらが気づく体制を目指しています。
6. バックアップの標準装備
業務データは会社の資産です。ベースにはバックアップの仕組みが標準で組み込まれており、万一の際もデータを復旧できる備えがあります。「バックアップは別料金のオプション」とは考えていません。
この仕組みが、費用と期間にどう効くか
- 開発期間が短くなる——土台部分を作る時間がかからないため、その分早く、お客様固有の機能開発に入れます
- 費用が読める——共通部分の品質確認が済んでいるので、見積りのぶれが小さくなります
- 初日から一定の品質——小規模な案件でも、認証・セキュリティ・バックアップは磨き込んだ同じ土台です
日立グループでの30年で学んだこと
私は日立グループのIT企業で30年間、システム開発に携わってきました。数々のトラブル対応を経験して思い知ったのは、深刻な問題の多くは派手な新機能ではなく、土台の作りの甘さから起きるということです。エラーの記録が残っていない、権限管理が場当たり的、バックアップが実は取れていなかった——。
だからこそ独立した今、土台にいちばん手をかけています。表からは見えない部分ですが、5年後・10年後の安心はここで決まります。
この土台の上で作った開発事例
まとめ
「安かろう悪かろう」を避ける鍵は、ゼロから作らないことです。品質を作り込んだ共通ベースの上に構築するからこそ、小さな会社への発注でも、認証・セキュリティ・監視・バックアップまで揃った品質を、現実的な費用で手に入れていただけます。
当社の技術選定の全体像は「Webシステム開発の標準構成」でご紹介しています。あわせてご覧ください。
これまでの開発事例は 制作実績 でご紹介しています。
